こんにちは、ケンチェラーラです。
伊勢市に、ちょっと変わった名前のカフェがあることをご存じでしょうか。
その名も「モグラカフェ」。「え、モグラ?」と思った方こそ、ぜひ読み進めてください。
伊勢市小俣町湯田の静かな住宅街に、2025年10月16日にひっそりオープンしたこのお店。
築100年以上の蔵をリノベーションした古民家カフェで、グルテンフリーのバスクチーズケーキや浅煎りのスペシャルティコーヒー、発芽玄米リゾットなど、体に優しいこだわりメニューが揃っています。
「隠れ家カフェって、本当に隠れてるじゃないか」と思わず笑ってしまうほどの立地ですが、それがむしろ魅力。
この記事では、空間・メニュー・アクセスまで丸ごとお伝えします。
それでは、ペロペロしていきましょう!
| 営業 | 9:00〜17:00(モーニング 9:00〜11:00 / ランチ 11:00〜14:00) |
|---|---|
| 定休日 | 月曜日・火曜日 |
| 電話 | - |
| 予算 | 昼:¥1,000〜¥1,999 |
| 場所 | 三重県伊勢市小俣町湯田570 |
| 備考 | 駐車場あり(敷地内10台・無料)・予約不可・Wi-Fi無料・全席禁煙 |
| リンク | 公式HP |
目次
伊勢市小俣町の隠れ家「モグラカフェ」とはどんなお店なのか

一言で言うなら「音楽と食と物語が同居する蔵カフェ」です。
ただコーヒーを飲む場所ではなく、店主夫妻の生き方そのものが空間に溶け込んでいます。
元伊勢市役所職員と製薬会社勤務というキャリアを持つ夫婦が、長年温めてきた夢を形にしたお店。
なぜ伊勢でこのカフェが生まれたのか、その背景を知ると訪れる体験がまるで変わってきます。
音楽・デザイン・食・建築、すべてが店主夫妻の手によって丁寧に組み上げられたお店で、どこを切り取っても「作り手の顔」が見えてくるのが最大の魅力です。
伊勢にこんなカフェが生まれたことが、純粋に嬉しくなりました。
元市役所職員×音楽ユニット「モジプール」夫妻が、なぜ伊勢でカフェを開いたのか

オーナーは、土屋啓史さん(通称:つっち~)と妻の雅子さん(通称:ひろ)夫妻。
名古屋と大阪出身のふたりは、同志社大学の音楽サークルで出会い、啓史さんの伊勢市役所への入職をきっかけに三重へ移住しました。
啓史さんは長年勤めた市役所を2025年3月まで市役所職員として地域行政に携わり、雅子さんは多気町の万協製薬に勤務。
ふたりとも地域に深く根ざした仕事をしながら、2014年から音楽ユニット「モジプール」としての活動も続けてきました。
そして2025年10月、長年の夢だったカフェをオープン。
行政という「公」の立場から、カフェという「民」の文化発信基地へ。
その決断は、伊勢市における草の根の文化振興として大きな意味を持っています。
訪れると、「あ、この人たちが作ったんだな」とすぐ伝わる、手触りのあるお店です。
「モジプール(文字のプール)」という名に込められた、言葉へのこだわり

「モジプール」には「文字のプール=言葉の海」という意味が込められています。
言葉を大切にし、歌に物語を乗せて届ける——それがふたりの音楽の核です。
その表現スタイルは「ウタモノガタリ」と呼ばれ、歌と絵本の朗読、照明演出、環境音としてのBGMを組み合わせた総合芸術。
カフェ店内のBGMも啓史さん自身が作曲・編集したもので、伊勢神宮外宮の砂利を踏む音、雨音、鳥のさえずり、古時計の音など、伊勢の「音の記憶」を織り交ぜた5種の楽曲が静かに空間を満たしています。
耳を傾けると、伊勢の風景が音として届いてくる。
コーヒーを飲みながら、気づいたら伊勢神宮の参道に思いを馳せていた——そんな体験ができるのは、ここだけかもしれません。
「ひともぐりしに来る」——なぜ店名が「モグラ」なのか

「モグラカフェ」という名前は、「モジプール」の「モ」と「蔵(クラ)」を組み合わせた造語です。
モグラが地面の下に潜るように、日常の外へ潜り込む体験——そのコンセプトがこの名前には込められています。
店内の柱の影、コースターの裏、器の底、お手洗いの扉の隅まで、様々な箇所に「モグラくん」が忍ばせてあります。
啓史さんいわく「至るところに潜らせている」とのことで、探すうちに蔵の土壁の質感や太い梁の造形美を自然と発見してしまう、巧みな仕掛けです。
注文はカウンターで済ませる前払い方式で、その後の時間は完全に自由。
モグラくんを探しながら、音楽に耳を傾けながら——ただ待つのではなく、空間ごと楽しむのが「ひともぐり」のスタイルです。
空間の遊び心だけでも十分すぎるのに、コーヒーもスイーツも食事も、ちゃんと味で勝負してくるのがモグラカフェの本当にすごいところです。
「雰囲気だけのカフェ」では絶対にない、と断言できます。
築100年の蔵だからこそ生まれる、唯一無二の空間【店内の様子】
重い扉を押して中に入った瞬間、空気が変わります。
外の音がすっと消え、ひんやりとした静けさが体を包む——それがこの蔵のもたらす没入感です。
壁の厚さ約32センチ、扉の厚さ約15センチ。
これだけの質量が、音も温度変化も遮断します。現代の建築では体感できない「静寂の密度」が、ここにはあります。
敷地は約308坪ありながら、カフェとして使われるのは27坪・22席ほど。空間に対してゆとりを持たせた設計で、頭上には太い梁が走り、土壁の質感がそのまま残されています。
定期開催される蔵ライブでは、アコースティック音楽に理想的なこの空間の豊かな音響を、ぜひ体感してほしいです。
- 蔵特有の土壁と太い梁がそのまま残されており、現代の建築では体感できない重厚な雰囲気を味わえる
- 22席とゆとりある座席配置なので、隣を気にせずゆっくり過ごせる居心地の良さがある
体に優しい素材と、計算された味覚が光るメニューたち【メニュー紹介】
- フード・ドリンクメニュー
- コーヒーについて
- リゾットメニュー
メニューは「美味しい」だけでなく「体にいい」が設計に組み込まれています。
グルテンフリーの米粉使用、精製砂糖の代わりに粗糖を使用するなど、素材への徹底したこだわりが随所に光ります。
スペシャルティコーヒーは浅煎り中心で、豆本来のフルーティな酸味と余韻を重視。
スイーツの代表はブルーチーズを使った濃厚バスクチーズケーキ「AO」で、ランチの看板は伊勢産米を使った発芽玄米リゾットです。
モーニング(9:00〜11:00)はコンソメベースで仕上げたフレンチトーストセットがドリンク付きで500円〜。
「甘くないフレンチトーストをやっているお店はなかなかない」と店主が話すほど、他にはない一品です。
ベーコン・野菜・チーズがたっぷり入っていて、見た目よりもしっかりお腹に溜まります。
コーヒーはブレンドから、嫌気性発酵の希少豆・エチオピア・イルガチェフェ・アナエロビックを使った特選まで揃います。
常連さん向けのコーヒーチケット(11杯分5,000円)も好評です。
※メニュー内容や価格、営業時間は訪問時の情報です。最新情報は公式SNS等をご確認ください。
車がおすすめ!伊勢市小俣町へのアクセスと駐車場情報

住所は三重県伊勢市小俣町湯田570。
最寄りの近鉄・JR宮川駅から徒歩約30分かかるため、車での訪問がおすすめです。
道順は伊勢市駅方面から度会橋を渡り、上地町のドン・キホーテを過ぎてすぐの住宅街へ。
目印は旧国道23号線沿い、創建300年以上の「湯田六地蔵石幢」の近くです。
ナビに住所を入れれば迷わず到着できます。
駐車場は敷地内に10台分・無料。
営業時間は9:00〜17:00、定休日は月曜・火曜です。
予約不可のため、ランチタイム(11:00〜14:00)は混雑することも。14時以降に訪れると、静かな蔵空間をゆったり楽しめておすすめです。
実際に食べてわかった、モグラカフェの味と体験【食レポ】
今回は、オーナー夫妻の知人の方からご紹介いただくというご縁でお邪魔しました。
紹介されて訪れるというのは、ただ検索してたどり着くよりも、どこかひとつ余分に期待感が高まるものです。重い蔵の扉をくぐり、席に着いてメニューを開いたとき、迷わず手を伸ばしたのが「甘くないフレンチトースト(900円)」でした。

5枚切りの厚切り食パンを、コンソメ・牛乳・卵を合わせた漬け込み液にじっくりと染み込ませ、ベーコンとチーズ、野菜とともに焼き上げた一品です。「コンソメ仕立てのフレンチトーストとはどういうことだろう」と、正直口にするまでイメージしきれませんでした。ところが一口かじった瞬間、その問いに即座に答えが返ってきます。

表面は均一な焼き色を帯び、ベーコンとチーズの香ばしい香りが鼻に届いた次の瞬間、外側のカリッとした歯ごたえと内部のしっとりとろけるような柔らかさが、鮮やかなコントラストを成しています。
コンソメの旨みが甘みの代わりに全体のベースを担い、ベーコンのスモーキーな塩気と溶けたチーズのコクが重なることで、一皿でひとつの料理として過不足なく完結しています。
「甘くないフレンチトーストを出す店はなかなかない」という私も、これまで口にしたことがない逸品で、見た目からの想像を大きく超える食べ応えで、ランチとして十分に成立する力強い一皿でした。

少しおすそ分けいただいた発芽玄米リゾットも、忘れがたい印象を残しました。
玄米は、固さやぱさつきといった先入観をやさしく裏切り、粒の芯にじわりとした粘りとモチモチの食感を宿しています。

リゾットとして仕立てられることでクリーミーさも加わり、「玄米ってこんなに豊かな食べ物だったのか」と、改めて感じさせられます。
一口のなかに細部へのこだわりが詰まっていました。

食後にいただいたのは、ブルーチーズを使った熟成バスクチーズケーキ。数量限定というのも頷ける、格の違う一品でした。
熟成を経ていない一般的なバスクチーズケーキとは、明らかに立ち位置が異なります。ブルーチーズ由来の発酵香は熟成を通じて角が取れ、鋭さよりも複雑な奥行きへと変容しています。
口に含んだ瞬間はなめらかで柔らかく、溶けるにつれて長い余韻のなかに深いコクと繊細な塩気が静かに広がっていきます。デザートでありながら、ひとつの主役を張るだけの存在感がありました。
仕上げにブレンドコーヒーをいただきました。浅煎り中心のスペシャルティコーヒーらしく、柔らかな果実の酸味と花を思わせる香りが鼻腔をくすぐります。
チーズケーキの濃厚な余韻をやさしく洗い流し、後口をすっきりと整えてくれる——重くなりすぎず薄くもない、絶妙なバランスの一杯でした。
築100年の蔵の静けさのなか、丁寧に作られた料理と向き合う時間は、思いのほか豊かなものでした。モーニングからランチ、午後のゆったりとした時間まで、どのシチュエーションで訪れても満足できるお店だと思います。
- 満足度:☆☆☆☆
- 味:☆☆☆☆
- 一言:穴場を発見
モグラカフェ様、最高の食事をありがとうございました。
本日も最高のペロペロでした!
| 営業 | 9:00〜17:00(モーニング 9:00〜11:00 / ランチ 11:00〜14:00) |
|---|---|
| 定休日 | 月曜日・火曜日 |
| 電話 | - |
| 予算 | 昼:¥1,000〜¥1,999 |
| 場所 | 三重県伊勢市小俣町湯田570 |
| 備考 | 駐車場あり(敷地内10台・無料)・予約不可・Wi-Fi無料・全席禁煙 |
| リンク | 公式HP |


