837記事目

【伊勢の記念日ディナーはここ】グリル片山で“伊勢海老×松阪牛”を味わうフレンチ体験レポ

公開日:2025年03月28日

こんにちは、ケンチェラーラです。

伊勢神宮の外宮からほど近く、地元でも長年愛される老舗レストラン「グリル片山」。

本記事では、50年超の歴史を誇るこの名店でいただいた至福のフレンチコースを、実際の食レポとともに詳しくお届けします。

松阪牛や伊勢海老をはじめとする三重の旬食材がどのように料理へ昇華されているのか、その答えは一皿一皿に込められた“手間”と“想い”にありました。

記念日や特別な日に選びたい理由、ランチタイムの魅力、そして他の人気店と比べた際のグリル片山の真価まで、ひとつの記事でまるごと網羅。

この記事を読み終える頃には、「次の伊勢旅行はここに決まり」と心の中でつぶやいているかもしれません…。

それでは、ペロペロしていきましょう!



お店情報
店名 グリル片山(GRILL KATAYAMA)
住所 三重県伊勢市岩渕3-6-47
電話 0596-25-1726
営業時間 12:00 – 15:00(L.O. 13:30)
17:30 – 21:30(L.O. 19:30)
定休日 火曜日(祝日は営業、他月1回連休あり)
予算 昼:¥5,000~¥5,999
夜:¥8,000~¥9,999
支払い方法 カード可(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
席数 30席(個室あり、貸切可)
禁煙・喫煙 全席禁煙
駐車場 有(店舗前に6~7台分)
リンク 公式HP

創業50年超の歴史を持つ、伊勢市の家族経営レストラン「グリル片山」

グリル片山は1972年に伊勢で創業し、現在は2代目オーナーシェフの片山朗さんが店を継いでいます。

創業者の片山俊視さんは伊勢志摩サミットの開催地として有名な志摩観光ホテルでシェフを務めた経験を持ち、その後伊勢市駅前で洋風定食屋として独立開業しました。

創業当初はカウンターとテーブル1卓のみ・計11席の小さなお店でしたが、ビーフカツレツ定食やカニグラタン、ステーキなどが評判となり常に満席だったといいます。

その後、1984年(昭和59年)に吹上へ移転し、席数22席のフランス料理店へ業態転換。

念願だった鮑(あわび)・伊勢海老・松阪牛をメインに据えたコース料理を提供し始めましたが、先代から愛されてきたビーフシチューやタンシチュー、カニクリームコロッケなどの看板メニューは引き続き提供し、現在でも人気メニューとして健在。

その後、初代が築いた味とおもてなしの精神を大切にしながら、息子である現シェフが時代に合わせて進化を遂げてきました。

フレンチとクラシックな洋食が融合したコース料理は、地元食材を活かした構成で多くの食通に愛され続けています。

家族経営ならではのあたたかみと丁寧な接客は、訪れる人々の心を掴み、地元の常連から観光客まで幅広い層に親しまれています。

地元食材を活かしたフレンチのこだわり

伊勢海老や松阪牛など、三重県を代表する食材を贅沢に使った料理が提供されているのもこの店の大きな特徴です。

鮮度の高い素材を生かすための調理法や、美しく仕上げられた盛り付けからは、シェフの確かな技術とこだわりが伝わってきます。

地元食材を用いたフレンチのスタイルは、伊勢ならではの魅力を感じさせてくれるでしょう。



記念日ディナーに最適:伊勢で静かなフレンチを楽しむ

グリル片山は、記念日や特別な日のディナーに選ばれることが多いレストラン。

落ち着いた店内で、贅沢なコース料理をゆったりと味わう時間は、忘れられないひとときとなります。

店内はシックな木目調の内装に、白いクロスが敷かれたテーブルが整然と並び、上品で静かな雰囲気が漂います。

音楽は控えめに流れ、会話を邪魔しない配慮もなされています。

デートや記念日に訪れるカップルにとって、心からリラックスできる環境が整っています。

厨房に立つシェフ、ホールを担当する奥様、長年のスタッフが一体となり、来店者一人ひとりに目を配る接客は、チェーン店にはない家庭的な温もりを感じさせます。何度でも訪れたくなる理由は、味だけでなく“人の魅力”にもあるのです。

伊勢ランチの新定番:高級感あふれるフレンチ体験

観光の合間や地元での特別な昼食に選ばれるグリル片山のランチコースは、手頃ながらも質の高さで人気を集めています。

上品で落ち着いた空間とともに、伊勢の魅力を再発見できる時間が広がっています。

ランチコースは6,600円からと、ディナーに比べてリーズナブルながらも内容は充実しています。

夜のディナーコースは、価格帯に応じて3種類以上が用意されており、おおよそ1万円〜2万円超が目安。

最も贅沢なコースでは、伊勢海老のスープ、鮑のソテー、松阪牛ステーキと、三重を代表する高級食材をフルラインナップで楽しめる内容。季節によっては旬の魚介や野菜が加わり、その時々の味覚も堪能できます。

伊勢市駅周辺のフレンチおすすめスポット

グリル片山は、伊勢市駅や宇治山田駅から徒歩圏内という好立地にあります。

伊勢神宮外宮からのアクセスも良く、観光ルートに組み込みやすいため、ランチタイムの利用にも便利です。

静かに上質な時間を過ごせるレストランを探している方にはうってつけの一軒です。


実食レビュー|伊勢の恵みがフランス料理として昇華する瞬間

温製オードブルとして登場したのは、見た目にも印象的な甘鯛の鱗焼き。

パリッと香ばしく焼かれた鱗の下から、しっとりと火入れされた身がふわっと顔を覗かせます。

じゃがいもの優しい甘みと魚介の旨味が溶け込んだソースは、主役を引き立てながらも決して脇役に甘んじない存在感。前菜とは思えない完成度に、いきなり期待値がぐっと上がります。

一緒に添えられていたのは、ホタテのパプリカとトマトソース。

口に入れた瞬間、甘くとろけるホタテの食感に、パプリカの香りがふわりと重なり、トマトの酸味が味を引き締めます。

冷製オードブルは、ひらめ・まぐろ・さわらをドライ醬油で軽く和えたカルパッチョ風。

魚の鮮度が際立ち、口に含むとそれぞれの個性が層を成して広がります。

添えられたリンゴと人参の白味噌ドレッシングが、まるで和とフレンチの橋渡し役のように、すっと全体をまとめてくれました。

創業以来受け継がれる伊勢海老スープ。

伊勢志摩の海で水揚げされた新鮮な伊勢海老の旨味を存分に引き出し、素材本来の美味しさが凝縮されています。

高温の器がさらに香りを引き立て、何とも言葉にできない幸福感。

これぞ、グリル片山。

メインはお待ちかねの松阪牛フィレの炭火焼き。

ナイフを入れた瞬間の手応えで、肉質のきめ細やかさが伝わります。一口頬張れば、赤身の旨味と脂の甘みが一体となり、じゅわっと広がる幸福感。

炭火の香ばしさが後味を引き締め、まさに“シンプルにして最上”を体現する逸品でした。

繊細なソースは肉の旨味がしっかり凝縮されており、何とも香り高いもの。

フレンチの技法で仕上げられることで、松阪牛の新たな魅力を引き出しています。

個人的にグリル片山を訪れたらぜひ味わいたいのが、伊勢海老スープと松阪牛のステーキですね。

パンは自家製と思われる香ばしいクラストと、ふんわりもっちりとしたクラムが印象的。

どの料理のソースにも自然と手が伸びてしまう存在で、主張しすぎず料理の美味しさを引き立ててくれました。

デザートはきんこ芋のアイスやブリュレ、ショートケーキなど。

食後の余韻に浸りながら、改めてこのお店の特別さを感じたのは、ただ料理が美味しいだけではなく、料理人の思いや人柄が皿の上から伝わってくること。

オーナーシェフ片山朗さんの「地元の美味しさをフレンチで届けたい」という信念が、どの料理にも宿っていました。


グリル片山が選ばれ続ける理由|伊勢の他店と比較して見えたこと

伊勢市には「開福亭」や「ル・サンク」などの名店が並ぶなか、グリル片山が際立っているのは、単なるフレンチや洋食というジャンルを超えて、“三重の食文化そのものを味わえる”という点に尽きます。

例えば、開福亭はタンシチューやビフテキといった洋食の王道を突き詰めた正統派。一方で、グリル片山は伊勢海老や鮑、松阪牛をフランス料理として昇華させ、さらに家庭的な温かさも持ち合わせています。

また、ル・サンクやカンパーニュなどの創作系ビストロが多い中で、片山は「古き良き洋食」+「本格フレンチ」+「地元の恵み」を絶妙なバランスで掛け合わせているかと。

記念日や大切な食事のシーンで「ここを選べば間違いない」と思わせてくれる。そんなレストランが、グリル片山のような気がしました。

シェフはソムリエ資格を保有されているので、料理ごとに最適なワインの提案もあり、トータルで完成度の高い食体験を提供していただきます。

記念日にふさわしい、伊勢らしい贅沢を心ゆくまで味わえました。

お会計は2人で31,070円。

  • 満足度:☆☆☆☆
  • 味:☆☆☆☆
  • 一言:やはり名店と言える老舗の名店

グリル片山様、最高の食事をありがとうございました。
本日も最高のペロペロでした!