【尾鷲 深夜の居酒屋】駅前の灯りが消えても|夜に人が集まる“お母さんの味”『奈々』へ
こんにちは、ケンチェラーラです。
JR尾鷲駅を出てわずか2分。
日付が変わってもなお、静かな港町にぽっと明かりを灯し続ける店があります。
お好み焼きを看板に掲げながら、刺身も総菜もラーメンも出てくる、何でもアリの“深夜の食堂”。
この店『奈々』がなぜ尾鷲で愛され続けているのか、深夜ごはん難民のケンチェが徹底取材してきました。
今回は、夜食にも一人飲みにも宴会終わりの〆にも使える万能グルメスポット『奈々』の魅力を、女将さんの人柄・歴史・おすすめメニューと共に余すことなくお届けします。
それでは、ペロペロしていきましょう!
営業 | 17:00~翌5:00(変動あり) |
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定休日 | 不定休 |
予算 | 1,000円~1,500円(料理は一律300円) |
場所 | 三重県尾鷲市野地町12-46(JR尾鷲駅から徒歩約2分) |
備考 | 現金のみ、カウンター席あり、昭和レトロな雰囲気 |
リンク | 食べログ店舗ページ |
目次
【尾鷲】『奈々』とは?|女将と築いた港町の夜文化
昭和の趣が残る駅前通りに佇む『奈々』は、女将さんが一人で切り盛りする老舗のお好み焼き店です。
40年以上前の創業当初は昼営業でしたが、尾鷲の“ハシゴ酒文化”を反映して夜営業へと転換。
今では深夜4時、時には5時まで営業する尾鷲屈指の深夜食堂に成長しました。
80歳近い女将さんは、和歌山の山間部出身。
見知らぬ港町で「ごはんがあれば人が来る」と信じ、常連の声に耳を傾けながら徐々にメニューを広げていったそうです。
刺身を出すようになったのも、ある客の「刺身も食べたい」の一言がきっかけだったといいます。
店内には、カウンターに手作りの惣菜がずらりと並んでいます。総菜居酒屋でもあり、おふくろの味を求めて通う地元民にとっては、食堂でもあり、飲み屋でもあり、帰る場所のような存在なのです。
お好み焼きだけじゃない?『奈々』の定番メニューとは
「お好み焼き 奈々」という屋号に反して、実際はラーメン、焼きそば、刺身、揚げ物などメニューは豊富で、まさに“居酒屋メシのデパート”といえます。
その最大の特長は、どれも一律300円という破格の価格設定です。
ボリュームも申し分なく、「もう一皿」「もう一杯」と頼みたくなるラインナップとなっています。
中でも女将さん手作りの総菜は絶品です。
味噌汁の出汁すら毎朝魚から取るこだわりようで、どの料理にも手間と愛情がにじんでいます。
尾鷲ならではの鮮魚を使った刺身類や、おにぎり、煮物、揚げ餃子など、まるで実家の晩ごはんをそのまま再現したようなメニューばかりです。
価格帯と予算感——“財布が痛まない幸せ”がここにある
飲食店で「おいしくて安い」は理想論ですが、『奈々』ではそれが現実です。
料理はどれも1品300円、ビールも冷蔵ショーケースからセルフで取り出し、空瓶で精算する昭和スタイルとなっています。
1,000円札1枚で刺身、揚げ物、ビールまで楽しめるとなれば、地元民が通う理由にも納得がいきます。
予算目安としては、しっかり食べても1人1,500円以内で収まることがほとんどです。
旅行中でも気軽に立ち寄れる庶民派グルメスポットとして重宝されています。
ケンチェが夜に出会った“奈々の味
この日は夜22時過ぎ。ふらりと立ち寄った『奈々』で出会ったのは、まさに“港町の夜に染みる味”たちでした。
まず頼んだのは、尾鷲産のブリ刺身です。
脂がほどよく乗っていて、噛むごとに潮の香りが広がります。醤油に少しだけ山葵を溶かして口に入れると、思わず黙ってしまうほどでした。
次は揚げ餃子です。
手作りならではの粗めの餡が特徴で、噛むとジューシーな肉汁が弾けました。添えられたポン酢との相性も抜群で、ビールが進みます。
コロッケはサクッとした衣の中に、ホクホクのじゃがいもがぎゅっと詰まっていて、どこか懐かしい味わいでした。
締めにいただいたおにぎりは、炊きたての米の香りがふんわりと漂い、口に入れた瞬間にほぐれる優しさ。
ちなみに、お母さんが目の前で手で握ってくれました。
何気ないのに心に残る、まさに“深夜に食べるごはんの正解”でした。
【尾鷲 昭和グルメ】『奈々』でしか味わえない夜がある
尾鷲の町に残る、昭和の夜の温もり。
その象徴のような存在が『奈々』です。
粉もんから刺身まで、多彩な料理を前に、一人で飲むもよし、誰かと語らうもよし。
女将の笑顔と、港町の空気と、安らぎの味が、深夜の尾鷲に心地よい酔いを運んでくれます。観光客も地元民も、今日もまた、奈々の灯りに引き寄せられていきます——。
尾鷲に行ったら、ぜひその一皿を味わってみてください。きっと、帰り際には「また来たい」と思ってしまうはずです。
- 満足度:☆☆☆☆
- 味:☆☆☆☆
- 一言:深夜まで営業する居酒屋にて一杯。
奈々様、最高の食事をありがとうございました。
本日も最高のペロペロでした!