【完全予約制】明和町「restaurant Ryu」で過ごす非日常のフレンチコース
こんにちは、ケンチェラーラです。
静かな住宅街にひっそりと佇む、三重県明和町の「restaurant Ryu(レストラン リュウ)」。
地元の食材にとことんこだわり、器までも自ら焼き上げるというシェフの徹底した美学が光る、まさに“食と芸術が融合したフレンチ”です。
オーナーシェフの小倉龍介氏は、フレンチの名門で修行を積み、帰郷後に独自の哲学でこのレストランを開業。
和の精神とフランス料理の技法を融合させた「懐石フレンチ」というスタイルを確立し、その完成度の高さから全国から美食家が足を運ぶほどの人気を誇ります。
この記事では、restaurant Ryuの魅力を【料理】【素材】【器】【空間】【ストーリー】の5つの視点から徹底的に掘り下げます。
一本釣りの魚や松阪牛、自作の陶器で提供される美しい料理、非日常を演出する予約制の空間、そして明和町という土地と密接に関わるシェフの歩み。
すべてがひとつの物語として紡がれる、restaurant Ryuの世界観を存分に味わってください。
それでは、ペロペロしていきましょう!
営業 | 12:00 – 14:30(L.O.) 18:30 – 21:00(L.O.) ※完全予約制 |
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定休日 | 水曜日(祝日含む) ※臨時休業あり |
電話 | 0596-52-6440 |
予算 | 昼:¥8,000~¥9,999 夜:¥8,000~¥9,999 |
場所 | 三重県多気郡明和町大字金剛坂776-21 |
備考 | カード不可・電子マネー不可・QRコード決済不可 |
リンク | 公式HP |
目次
シェフ小倉龍介の経歴と料理哲学
restaurant Ryuの中心にいるのが、シェフであり陶芸家でもある小倉龍介氏。
三重県出身の彼は、国内外でフレンチの修行を積み、地元・明和町に戻り自身のレストランを開業しました。
彼の料理哲学は、「地元の旬にこだわる」こと。明和町でしか出会えない素材を使い、季節を感じる料理を構築していく姿勢はまさに職人のそれです。
小倉氏の経験と情熱が、この店の味わい深さを支えています。
懐石とフレンチの融合による独自のコース構成
restaurant Ryuの料理は、懐石の形式とフレンチの技術が融合したコーススタイル。
季節ごとにテーマを持ち、月替わりで構成されるコースでは、前菜からデザートまで一皿一皿に物語が込められています。
特に注目なのが「十寸オードブル」。
和の八寸から着想を得て、フレンチの繊細さを加えた独自の前菜です。
料理の構成だけでなく、器や提供のタイミングまで緻密に設計されており、まるで一篇の小説を読むような食体験となっていました。
三重県産食材を活かした地産地消フレンチ
restaurant Ryuのもう一つの魅力は、地産地消を徹底した素材選びです。
三重県産の魚介、野菜、肉類をふんだんに使い、素材本来の味を引き出す調理法で仕上げられる料理は、訪れる人々の舌を魅了しています。
一本釣りの鮮魚と松阪牛のこだわり
特筆すべきは、シェフ自身が漁に出て釣り上げる鮮魚の数々です。
その日獲れたばかりの魚は、まさに海からの贈り物。
また、三重県の名産である松阪牛も、希少部位を選び、最適な調理で提供されます。
地元の恵みに敬意を払い、シェフ自らが仕入れから調理までを一貫して手がけるスタイルには、食材への真摯な姿勢が滲み出ています。
地元野菜と旬の食材を使った季節のメニュー
restaurant Ryuで使われる野菜は、明和町の農家から仕入れた旬のものが中心。
例えば、秋には地元で特別に栽培された縮緬キャベツを使用したメニューが登場するなど、季節ごとに変化を楽しめます。
シェフが旬を見極め、味・見た目・食感のすべてにこだわった料理は、一皿ごとに新たな発見をもたらしてくれます。
陶芸家シェフが手がける器と料理の調和
restaurant Ryuの料理体験は、味だけでなく「器」も重要な要素です。
陶芸家でもある小倉シェフが自ら作陶した器は、料理と共に季節を表現する舞台装置のような存在です。
一皿の料理に合わせてデザインされた器は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えています。
たとえば、秋のコースでは瑠璃色の器を使い、海の深さを表現する演出が施されています。視覚からも四季を感じられるこの工夫が、食事の満足度をより一層高めてくれます。
- 店内には、実際に料理提供に使われた器が展示・販売されており、気に入った器は購入することも可能です。
- 料理を味わった余韻を自宅に持ち帰れるという楽しみ方は、他のレストランにはない魅力です。陶器という形で、restaurant Ryuの世界観を持ち帰ることができるのは、まさにアートと食の融合といえるでしょう。
実際に味わった「懐石フレンチ」の一皿一皿
この日いただいた料理は、まさに“口福”という言葉がぴったりの連続でした。
入店するとすぐに、そのこだわり抜かれた空間に魅了されました。
コースは冷たいジャガイモのスープから始まりました。
松阪市の農家・中山さんに依頼して作られた「グランドペチカ」を使用し、カプチーノのような泡仕立てが印象的。
塩には黒潮の塩が使われ、自然な甘みと旨みがふわっと広がります。
続く「十寸オードブル」は圧巻。
明和町産の野菜を繊細に調理した八寸仕立てで、中にはエディブルフラワーや色鮮やかなコリンキー、紫のシャドークイーンなどが並び、器には“中秋の名月”を描いた手作り陶器が使われていました。
目で見て、香りで感じて、舌で味わう、五感のフル稼働体験です。
前菜には自ら釣り上げた鳥羽の太刀魚を使用。
香ばしい火入れと、トレニアの花をあしらった赤ワインソースのコンビネーションが絶妙でした。
伝統的なフレンチの「クロマードテイド」も印象的。
豚の頭部をコラーゲン豊富に煮込んだゼラチン質の塊で、美肌効果もありそう。
とにかく美しい。
驚かされたのはハモの一皿。
火入れでふっくらと仕上げた身はまったく粗さを感じることなく、その濃厚な旨味に感動しました。
合わせたのはジロンド川の郷土料理に着想を得た赤ワインソース。深みのある味わいにただただ唸るばかり。
箸休めのリゾット。
香り高く、何とも美しい。
御糸米と命のブイヨンを使用しているそうです。
伊勢真鯛のメインは、さっぱりとしたレモンバジルソースと松阪産の空芯菜の爽やかさが絶妙。
付け合わせのパンには志摩のあおさが練り込まれ、魚料理の余韻を引き立ててくれました。
箸休め。
締めくくりの松阪牛は、1ヶ月以上熟成させた特別な部位を蒸し焼きにした贅沢な一品。
目の前でダイナミックに開封の儀をしてくださり、素晴らしいパフォーマンスに思わずスタンディング。
鍋の蓋を開けた瞬間に香る藁の香ばしさが、秋の訪れを感じさせてくれます。
白イチジクのピュレとの組み合わせは、甘みと旨味のバランスが絶妙。
何とも濃厚に肉という印象で、下手に科学で動物らしさを消さない印象。
非常に記憶に残る一皿でした。
デザートは水風船型のハーブジュレ。割って食べる演出に驚き、松阪の梨を使ったソースがジュレと混ざり合って優しい味わいを演出。
食後の紅茶には伊勢神宮のヒノキが用いられた砂時計が添えられ、最後まで心憎い演出で幕を閉じました。
素材へのこだわり、手仕事の丁寧さ、そして季節を五感で感じられるコース構成。
これがrestaurant Ryuでしか味わえない“懐石フレンチ”の醍醐味。
ドリンクは、旭酒造の仕込み水、蒼いSAKEなど。
非常に特徴的で、記憶に残る一時でした。
コース料理の価格と内容を徹底解説
restaurant Ryuでは、月替わりのコース料理が基本スタイル。
ランチ・ディナーともに同じ内容で、価格帯はおおよそ8,000円〜10,000円が目安です。
食材のグレードや季節によって若干の変動があり、ときにはトリュフやキャビアを用いた特別コース(1万5千円〜)をお願いすることも可能です。
ボリュームは満足感が高く、特にメインの松阪牛は旨味が凝縮された熟成肉が使われ、食後も長く印象に残る美味しさです。
ドリンクは、料理に合わせて設計されたラインナップが魅力です。
アルコール類はワインを中心に、フランス・ボルドー産をはじめとした本格的な銘柄を取り揃えています。希望すればペアリング提案もしてもらえるので、ワイン初心者でも安心です。
明和町の隠れ家レストランで特別なひとときを
静かな住宅街に佇むrestaurant Ryuは、まるで隠れ家のような空間。完全予約制・一斉スタート制というスタイルが、訪れる人に非日常を提供してくれます。
昼夜ともに決まった時間にスタートするコースは、一斉に同じ体験を共有することで、料理のリズムやシェフの説明まで全員が等しく味わえるよう工夫されています。
席数を限定し、丁寧に設計されたサービスは、大切な記念日や特別なデートにも最適です。
restaurant Ryuは、伊勢神宮やVISONといった観光地からのアクセスも良く、観光とグルメを組み合わせたデートにもぴったり。非日常の空間と料理、そして心を込めたおもてなしが、忘れられないひとときを演出してくれます。
- 満足度:☆☆☆☆
- 味:☆☆☆☆
- 一言:明和町で最高の時間
Ryu様、最高の食事をありがとうございました。
本日も最高のペロペロでした!