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翌朝も余韻が消えない。津市の隠れ家フレンチ「mal à la tête」で過ごす、大人の夜

公開日:2026年03月25日

フレンチビストロで過ごす大人の夜

こんにちは、ケンチェラーラです。

三重県津市に、知る人ぞ知る隠れ家フレンチビストロがあります。

その名も「mal à la tête(マラ・ラ・テット)」。

全国菓子大博覧会で外務大臣賞を受賞した、約49年のキャリアを誇るパティシエ出身シェフが手がける一軒です。

「地方でこのレベルのフレンチが味わえるのか」と驚く声が後を絶たないこのお店は、津新町駅から徒歩2分という便利な立地でありながら、カウンター5席をメインに、テーブル席を含めても最大10席前後のプライベート感溢れる空間にシェフの哲学が凝縮されています。

この記事では、シェフのこだわりやメニューの魅力、実際に食べてみた率直な感想まで、「mal à la tête」の魅力をまるごとお届けします。

記念日のディナーや大人のデート、ひとりで過ごす贅沢な夜のお供に、ぜひ最後までお読みください。

それでは、ペロペロしていきましょう!

お店情報
営業時間 火〜土|18:00 〜 翌0:00(L.O. 料理23:00)
定休日 毎週月曜日・第1・第3日曜日
電話 059-223-2076
予算 夜:¥10,000 〜 ¥14,999
場所 三重県津市西丸之内12-2(近鉄・JR 津新町駅より徒歩約2分)
備考 カード可・電子マネー可(PayPay)/ 要予約(3日前までを推奨)/
中学生未満入店制限あり(日曜除く)
リンク 公式HP




約49年のキャリアを持つパティシエ出身シェフが開いた、津市の隠れ家ビストロ

おしゃれに書かれた店名

三重県津市が誇るガストロビストロ「mal à la tête」は、オーナーシェフ・伊藤洋一氏の半世紀近いキャリアが結実した一軒です。

全国菓子大博覧会での外務大臣賞受賞という実績を持つパティシエが、なぜフレンチビストロを開いたのか。

その背景にある哲学と、自然派ワインやクラフトビールへのこだわりを紐解くと、この店が三重の食シーンに新風を吹き込んでいる理由が見えてきます。

三重でこのレベルの創作フレンチが楽しめるとは、正直、最初は半信半疑でした。
でも一口食べた瞬間に、その疑いは完全に吹き飛びましたよ。

パティシエ出身のシェフが、なぜビストロを開いたのか

パティシエの技法を応用した料理とお酒

シェフは、1976年に東京高等製菓学校(現 東京製菓学校)を卒業。

在学中にドイツ・オーストリア・フランスの製菓学校で研修を積んだ伊藤氏は、卒業後は東京・福島・福岡と各地の菓子店で腕を磨いてきました。

パティシエとして素材の甘みや食感、温度を徹底的に追求してきた氏が、フレンチビストロという新たな舞台を選んだのは、「食の探求に終わりはない」という職人としての純粋な好奇心からです。

その姿勢は、料理のそこかしこに宿っています。

コーンのババロアを前菜として提供したり、デザートの技法を料理に応用したりと、ジャンルの壁を軽やかに超える発想は、製菓の世界で磨き上げた感性あってこそ。

約49年のキャリアが生んだ、他のシェフには真似のできない唯一無二の料理哲学が、この店の最大の魅力です。

前菜を一口食べた瞬間に、「このお店はは絶対に最高だ」と確信しました。
こんなにテンションが上がる一品って、なかなか出会えないです…。

ムッシュ・コウノヤから続く技術と、新たな表現の場

生ハムとワイン

1995年から2022年まで、伊藤氏は三重県津市の「ムッシュ・コウノヤ」でシェフパティシエを務め、約27年にわたって地域の食文化を支えてきました。

2017年の全国菓子大博覧会(おいせさん菓子博)での外務大臣賞受賞は、その技術が全国レベルで認められた証です。

長年務めたムッシュ・コウノヤのシェフパティシエを退き、独立して2022年に「mal à la tête」を開いたのは、集大成を「自己表現」という純粋な形で届けたかったからではないでしょうか。

松阪牛の頬肉と宮崎マンゴーを組み合わせた創作フレンチや、麦麹ソースを纏った鴨胸肉のローストは、その決意が皿の上に結晶化した一品です。

自然派ワインとクラフトビールで広がるペアリングの世界

自然はワインや自家製ビールを楽しめるアルコール

「mal à la tête」の食体験をより豊かにしてくれるのが、充実したドリンクラインナップです。

人為的な介入を最小限に抑えたナチュラルワイン(自然派ワイン)は一本一本に異なる個性があり、創作フレンチとのペアリングの可能性を大きく広げてくれます。

常時8種ほど揃うクラフトビールは季節ごとに入れ替わり、冬季限定で登場するアルコール度数8.5%の「インペリアルスタウト」は、チョコレートやデザートとの相性が抜群です。

パティシエとしての深い経験があるからこそ生まれるドリンク提案は、食事の最後まで飽きさせません。




季節の素材が輝く、こだわりメニュー

「mal à la tête」のメニューは、コース11,000円〜とアラカルト1,000円〜の2スタイルで楽しめます。

自然派ワインとのペアリングを楽しむ場合は、予算15,000円〜20,000円程度を見ておくと安心です。

フレンチをベースに三重県産の高級食材をふんだんに使った創作料理は季節ごとに変わるため、何度訪れても新鮮な驚きがあります。

夏には「鮎のコンフィ 夏野菜と昆布」、秋冬には「鴨胸肉のロースト 麦麹ソース」など、旬の素材を最大限に活かした一皿が並びます。

「パスタに感動する」という口コミが多いのも印象的で、生地と食感を知り尽くしたパティシエ出身ならではの技巧が随所に光っています。

じっくりコースで楽しむのはもちろん、アラカルトで自然派ワインとの組み合わせを試してみるのもおすすめです。

カウンター5席、大人の隠れ家ビストロの店内の様子

店内の様子

伊藤シェフがひとりですべてを担うワンオペレーションのために設計されたこの空間。

メインとなるのは調理の臨場感を味わえるカウンター5席ですが、奥には落ち着いて食事ができるテーブル席もあり、全体で最大11席という贅沢な造りです。

シェフの世界観に包まれる静かな雰囲気は、記念日のディナーやデートにぴったりです。

ひとりでゆっくりとシェフとの会話を楽しみたい、おひとり様にも居心地よく過ごせる空間となっています。

ワンオペながらテンポよく料理が提供されると口コミでも評判で、少人数だからこそ生まれる濃密な時間が、この店の大きな魅力のひとつです。

なお、日曜日を除き中学生未満のお子様の入店制限があります。

大人だけのプレミアムな時間を過ごしたい方には、特におすすめの環境です。




津新町駅から徒歩2分!アクセス・駐車場・予約方法まとめ

おしゃれなお店の外観

「mal à la tête(マラ・ラ・テット)」は、近鉄・JR津新町駅から徒歩約2分とアクセス抜群の立地にあります。

電車でのお越しが特におすすめですが、お車の場合は店舗周辺のコインパーキングをご利用ください。

人気店のため、訪問の際は3日前までに予約を済ませておくのが安心です。

特に週末の記念日シーズンは早めのご予約をおすすめします。営業は夜のみで18時以降から対応しており、仕事帰りに立ち寄れるのも嬉しいポイントです。

お支払いはクレジットカードとPayPayに対応していますので、安心してご利用いただけます。

実際に食べてわかった!mal à la têteの料理を全力レポート

会食の2軒目として、津新町駅周辺をふらりと歩いていたところ、ひと際雰囲気のある佇まいに目が留まりました。「mal à la tête(マラ・ラ・テット)」――頭を悩ませるほどに美味しい、という意味でしょうか。まさにその名のとおりの一軒との、思いがけない出会いです。

予約なしの飛び込みにもかかわらず、カウンター越しに温かく迎えてくださったシェフに、まず心からの感謝を。その笑顔だけで、この夜がいっそう楽しみになりました。

まず自然派ワインを数種類とともに、生ハム フランス・オーヴェルニュ産16ヶ月熟成をオーダーしました。目の前でリズムよく薄く削がれ、皿にたっぷりと盛り付けられる様子は、それだけで食欲を刺激します。

口に運ぶと、まず感じるのは品のよい塩味です。余計な主張をせず、素材に静かに寄り添うその塩気は、16ヶ月という歳月をかけて旨味へと昇華されたものでしょう。

噛み締めるほどに、ナッツを思わせる芳醇な香りと脂の甘みがじんわりと広がり、後味はすっと潔く消えていく清潔感があります。自然派ワインの程よい酸味と実に見事に呼応し、一口ごとに杯が進んでしまう、嬉しい意味で危険な一皿でした。

続いていただいたのは、答志島産 とろさわら バジルとスパイス風味のクリームソース仕立てです。答志島の海で育った鰆は、その名のとおり豊かな油脂を湛えた逸品でした。

口に入れた瞬間に広がるのは、滑らかな脂の甘みとふくよかなコク。舌の上でゆっくりと溶けていくような柔らかさは、まさに「とろさわら」の真骨頂といえます。

そこへバジルの清々しいグリーンの香りとスパイスの複雑なニュアンスが重なり、濃厚なクリームソースが全体をまろやかに包み込みます。季節の野菜のみずみずしい食感がよいリズムを刻み、最後の一口まで飽きを感じさせない、計算し尽くされた構成でした。

締めのデザートはクリームブリュレです。パティシエ出身のシェフならではの、真剣勝負の一皿といえるでしょう。

スプーンをそっと入れると、パリッと小気味よい音を立てて割れる薄く均一なカラメルの焦げ。

その苦みは主張しすぎず、しかし確かな存在感をもって、下に控えるなめらかなクリームの甘みを凛と引き締めています。バニラの穏やかな香りが鼻腔をくすぐり、苦みと甘みが口の中でゆっくりと溶け合っていく余韻は、思いのほか長く続きました。「手を抜かない」とはこういうことか、と静かに感じ入った一品です。

2軒目のふらりと立ち寄りで、これほどの料理に出会えるとは正直予想外でした。次回は必ずコース料理で、シェフの世界観を最初から最後まで堪能したいと思います。

  • 満足度:☆☆☆☆
  • 味:☆☆☆☆
  • 一言:お洒落で最高のお店発見

mal à la tête様、最高の食事をありがとうございました。
本日も最高のペロペロでした!