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伊勢うどんの老舗「まめや」の歴史と製麺方法について徹底解説!

公開日:2023年10月05日

こんにちわ、ケンチェラーラです。

三重県伊勢市の名物グルメと言えば、何といっても「伊勢うどん」。

市内には数多くの伊勢うどん専門店がありますが、その中でも、地元民である私から見て三強と呼ぶにふさわしいお店があります。

うどん分野でミシュランを獲得した「山口屋」、内宮参拝客に不屈の人気を誇る「つきよみ食堂」、そして今年で創業100周年を迎える老舗「まめや」の3店舗。

今回は令和5年12月で、まめやが俗に言う”100年食堂”に仲間入りするということで、その歴史と製麵方法について徹底的に解説させていただきます。

※かなり深い内容となっているので、分かりやすい記事を読みたい方は下記へ。

それでは、ペロペロしていきましょう!




伊勢うどんの老舗「まめや」の歴史と製麺方法について徹底解説

1923年(大正12年)、三重県伊勢市宮後にオープンした「伊勢うどん まめや」

創業者は豆谷卵之助さんという方で、飲食店を始める前は、伊勢和紙を作る職人さんだったそうです。

しかし、第一次世界大戦後にリストラに会い、この地でうどん屋を開業したのが、まめやの歴史の始まりとなります。

現在は四代目となる豆谷清好さんが店主を務めていますが、まめやの歴史を沿革を紐解いていくと、非常に興味深いものがあります。

驚異的なことに、伊勢うどんの命とも言える”麺の打ち方”は、何と100年前から大きく変わっていないそうで、使い慣れた撹拌機と製麺機を使って毎日仕込みを行っているとか。

まめやでは以前、アメリカやカナダから入ってくる、外小麦を主に使っていましたが、2000年頃より三重県産の”あやひかり”も取り入れるように。

伊勢市内にある専門店では、あやひかり100%のお店も少なからずありますが、まめやではオーストラリア産の外小麦とあやひかりを半分で混ぜて使用。

その理由としては、外小麦のみを使用していた際の常連客離れを懸念したということで、その際に研究を重ねて、独自の配合に辿り着いたそうです。

あやひかりは保水力が高いため、一般的な小麦粉で作った麺よりも、プルプルの柔らかいうどんが出来上がるという特徴があり、まさに伊勢うどんの特性にピッタリな小麦粉と言えます。

麺の製法としては、まずは、独自の配分で小麦と塩水を混ぜて、生地を製麺機のローラーに通すという複合圧延を繰り返し、だんだんと生地を厚くしていきます。

完成した麺は裁断機でカットして、釜で1時間程度茹で上げます。

茹でる際も放置すると、釜の底が焦げる可能性があるので、常にかき混ぜたり、火加減を調整したりと、最新の注意を払いながら仕込みを行うそうです。

そして、そこですぐに提供するのではなく、茹で上がった麺は、さらに冷蔵庫で1日寝かすことで、麺の奥まで水分を吸収させて、コシをしっかり抜くこだわり。

大正時代から守り続けてきた独特な製麺方法で、この惜しみない手間暇が、このお店特有の食感と艶、そして風味を表現しているのです。

タレに関しては、三重県南部の北牟婁郡から仕入れた宗田節とムロアジ節で出汁をとり、たまり醤油、濃口醤油、砂糖、味醂の味を調整。

溜まり醤油のみだと塩分が足りないという理論があり、これは市内の他店でも時折耳にしますね。

そして、4代目になってからは、昆布を入れ出すなどの変化もあり、時代に合わせて、今後も柔軟に対応していきたいとのこと。

提供直前には、麺を3分ほど茹でる、お湯で温めておいた丼に麺を入れて、タレをかけたら完成。

これほど手間暇をかけたうどん屋さんは、今となっては絶滅危惧店でしょう。まさに、初代の職人仕事から始まり、今となってはうどんの人生をかけた、職人技の一子相伝。100周年おめでとうございます!

 

お店へのアクセスと駐車場について

お店は伊勢市宮後にあり、伊勢市駅から徒歩10分ほどで到着します。

県道37号線からミタスの湯方面へ向かう道中にあるので、場所は非常に分かりやすいと思います。

駐車場は道を挟んで反対側にある空きスペースに10台分ほど確保されています。

事前の予約も可能で、大人数で利用する場合は早めに電話を入れておくようにしましょう。

店内の様子は?

店内はテーブル席とお座敷の2種類で、厨房には店主、ホールにはそのご家族とバイトの方が数名。

創業当初から残るメニュー表なども壁にかかっており、本当に歴史ある空間が広がっています。

お客さんは伊勢観光にやってくる人が多い印象ですが、毎日のようにやってくる常連客の方もいらっしゃるそうです。

この老舗の貫禄と言わんばかりの雰囲気が何ともたまりません・・・。

まめやのメニューを紹介

  • カキみそ煮込み(1350円)
  • 牡蠣なべ焼きうどん(1350円)
  • カキフライ定食(1150円)
  • 玉子あんかけうどん(700円)
  • 名物伊勢うどん(550円)
  • 伊勢うどん(ミニ)(400円)
  • 月見伊勢うどん(630円)
  • 玉子伊勢うどん(630円)
  • 伊勢きつねうどん(670円)
  • 伊勢めひびうどん(700円)
  • 大盛り伊勢うどん(800円)
  • 伊勢肉うどん(810円)
  • 伊勢天ぷらうどん(860円)
  • デラックス伊勢うどん(1350円)
  • 伊勢海老うどん 時価
  • 伊勢うどんとサラダセット(800円)
  • 伊勢うどんと揚げもちセット(1000円)
  • ちびっ子うどん(700円)
  • 釜揚げうどん(680円)
  • 天ぷら釜揚げうどん(1550円)
  • コロうどん(680円)
  • 餅おろしうどん(930円)
  • 海老おろしうどん(1150円)
  • 海老餅おろしうどん(1300円)
  • うすだしうどん(550円)
  • 玉子とじうどん(630円)
  • きつねうどん(670円)
  • 山菜うどん(670円)
  • めひびうどん(700円)
  • かやくうどん(750円)
  • 鳥なんばんうどん(770円)
  • 肉うどん(810円)
  • カレーうどん(830円)
  • 天ぷらうどん(860円)
  • 味噌煮込みうどん(900円)
  • 味噌煮込みうどん定食(1050円)
  • 力味噌煮込みうどん(1160円)
  • 親子味噌煮込みうどん(1200円)
  • とろろ付味噌煮込みうどん(1200円)
  • 天ぷら味噌煮込みうどん(1200円)
  • デラックス味噌煮込みうどん(1390円)
  • 牛丼(750円)
  • 天丼(850円)
  • かつ丼(1000円)
  • 伊勢海老天丼 時価
  • 中華そば(680円)
  • 冷やし中華(820円)
  • カレー中華そば(830円)
  • 餅入り肉うどんとサラダセット(1150円)
  • 伊勢うどんとミニ天丼(1200円)
  • ざるそばとミニ天丼セット(1350円)
  • カレーうどんとミニ天丼セット(1420円)
  • ざるそばとかつ重セット(1650円)
  • 冷やしうどん(670円)
  • 冷やそうめん(670円)
  • ざるうどん(700円)
  • ざるそば(700円)
  • 土佐おろしそば(800円)
  • 天ざるそば(1550円)
  • おそば(620円)
  • 玉子とじそば(700円)
  • 山菜そば(740円)
  • 五目そば(770円)
  • とろろそば(890円)
  • 天ぷらそば(930円)
  • 餅おろしそば(930円)
  • 海老おろしそば(1150円)
  • 海老餅おろしそば(1300円)
  • 天ぷら付とろろそば(1400円)
  • めん雑炊(930円)
  • 山菜入りめん雑炊(1050円)
  • 天ぷら付めん雑炊(1450円)
  • 鍋焼きうどん(900円)
  • 鍋焼きうどん定食(1050円)
  • 力鍋焼きうどん(1050円)
  • 天ぷらなべ焼きうどん(1200円)
  • デラックス鍋焼きうどん(1390円)
  • うどん定食(790円)
  • そば定食(860円)
  • 中華そば定食(980円)
  • カレーうどん定食(1130円)
  • エビフライ定食(1150円)
  • かつ定食(1150円)
  • 味噌かつ定食(1200円)
  • 天ぷらうどん定食(1350円)
  • まめや定食(1400円)
  • 牛鍋定食(1200円)
  • かつ鍋定食(1500円)
  • 海老鍋定食(1500円)
  • 単品カキフライ(750円)
  • 穴子の天ぷら(750円)
  • おまかせ野菜天ぷら(400円)
  • さつま芋の天ぷら(450円)
  • 桜えびのかき揚げ(650円)
  • とり天(580円)
  • ホルモンどて煮(480円)
  • 手羽先の唐揚げ(700円)
  • イカゲソの天ぷら(500円)
  • 玉ねぎの天ぷら(380円)
  • ハムカツ(200円)
  • 各種アルコール・ソフトドリンク(上記画像参照)

メニューは伊勢うどん、讃岐うどん、味噌煮込みうどんなどの麺類以外にも、丼物や定食なども充実。

まめやでは、歴代の店主それぞれのが外部での修行経験があるとのことで、味噌煮込みについては、1977年頃、三代目である父が愛知県のとあるお店でレシピや製法を習得されたそうです。

現在でも、伊勢うどんだけでなく、讃岐や味噌煮込みがメニュー表にあるのは、まさにこの歴史を物語っていますね。

食事は一人500円~1500円程度の予算でしょう。

初回はとりあえず「伊勢うどん」の一択ですね!箸でリフトアップしても全く切れず、噛むほど弾力を楽しむことができる、唯一無二の味わいでした・・・。




まめやのお店情報
営業
(平日)
10:00~15:00・17:00~19:30
営業
(土日祝)
10:00~19:30
定休日 火曜日(水曜日が連休になるときがあります)
電話 0596-23-2425
予算 500円~
場所 三重県伊勢市宮後2丁目19-11
備考 予約不可・カード不可・電子マネー不可
リンク まめや 公式HP